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神奈川県横浜市の保活事情をリサーチ!知っておきたい人気のポイント
ファミリー世帯に不動の人気を誇る横浜市。保活事情としては、2010年に待機児童数全国ワースト1位となりましたが、2015年に待機児童ゼロを達成したことで話題になりました。その名残もあり、今でも保育への手厚い制度が整っています。ここでは、基本的な横浜市の保活情報や保留児童について、また、横浜市内の保活激戦区トップ3なども紹介します。
横浜市の保活基本情報
神奈川県横浜市で保活するために最低限知っておきたいのは、認可保育園に申し込む際の窓口はどこになるかといった基本情報でしょう。
併せて、横浜市の待機児童数と、聞きなれない方もいるかもしれない「保留児童」について解説します。
申請窓口
横浜市は18の行政区を擁する政令指定都市のため、市役所だけでなく区ごとに区役所も設置されています。そのため、保育園の申し込みにあたっての申請窓口に迷うことがあるかもしれません。
横浜市では4月入園の一次申請を、原則として市の窓口への郵送で受け付けています。なお、以下の表のようにケースによって対応窓口や提出方法が変わるので確認が必要です。
4月入園 |
一次申請 |
下記の項目に該当しない |
横浜市こども青少年局 認定・利用調整事務センター |
郵送 |
横浜市外の保育園を希望 |
居住区の区役所 こども家庭支援課 |
窓口へ 持参 |
||
子が特別な支援を必要とする |
||||
二次申請 |
すべて |
居住区の区役所 こども家庭支援課 |
窓口へ持参 および郵送 |
|
年度途中入園 |
すべて |
居住区の区役所 こども家庭支援課 |
窓口へ持参 および郵送 |
二次申請・年度途中の申し込みに関しては区役所での対応となりますが、窓口持参のみ対応としている区、原則として郵送を推奨している区とさまざまですので必ず確認しましょう。
また、年度途中の入園に関しては、2023年11月からマイナンバーによるオンライン申請も可能となります。
待機児童・保留児童
2023年度の横浜市の待機児童数は10人と公表されています。これは前年度と比べて1人減となっており、横浜市全体で取り組んでいる待機児童対策が功を奏していると言えそうです。
しかし、ここで気になるのは「保留児童」の数です。
保留児童とは、保育を必要としているのにどこにも入園していないにもかかわらず、待機児童としてカウントされない子のことを指します。「隠れ待機児童」とも呼ばれます。
待機児童は、この保留児童の中から「保護者が求職活動をしていない・育児休暇を延長している」「認可外保育園などの保育サービスを利用している」子が除外された数です。
そのため、より実態に近いのは保留児童の数という考え方もあるようです。
2023年度の横浜市の保留児童数は1755人。前年度から108人増加しています。なお、この数には待機児童数10人も含まれています。
保留児童については、調査・公表している自治体が限られているため耳慣れない方も多いようですが、横浜市は待機児童と保留児童どちらも公表しているため、保活の現状がより明確になっているといってよいでしょう。
出典:令和5年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について/横浜市
横浜市の選考基準は独自の「ランク」を採用
iStock.com/yamasan
認可保育園への入園選考はランク制を採用しており、就労状況(内定含む) などでA~Iまでランクが決められます。以下で詳しく見ていきましょう。
選考について
まずは、横浜市が公表している「横浜市給付認定及び利用調整に関する基準」を参照し、以下の手順で世帯のランクと指数を確認します。
(1)「利用調整基準」 に基づいてランク区分を確認
(2)「その他の世帯状況」に基づきランクを再調整
(3)「調整指数一覧表」をもとに点数を算出
基本は(1)と(2)の総合で世帯のランクが決まります。そのうえで(3)の指数であてはまる項目から加点・減点が行なわれます。
ランク制の最も特徴的な部分は、世帯(両親の状況)の考え方と言えるでしょう。
たとえば、東京都の市区町村など点数で調整する自治体では、父親の点数と母親の点数の合計で基準の世帯指数が決まります。
それに対して、横浜市が採用しているランク制では、父親と母親でランクが変わる場合は低い方が採用されます。
さらに(2)「その他の世帯状況」の条件に従ってこのランクが引き上げられることもあります。
これをもとに、以下の例を見ていきましょう。
例 (1)利用調整基準 父親(フルタイム勤務) 月20日以上・週40時間以上就労→ ランクA 母親(時短勤務) 月20日以上・週35時間以上40時間未満就労→ ランクB このような場合、世帯ランクは低い方が採用されるため「ランクB」となります。
(2)「その他の世帯状況」でランクを調整します。 上記の世帯の場合(1)のままでは「ランクB」ですが、入園予定の子が 「横浜保育室、認可乳児保育所、小規模保育事業、家庭的保育事業、 年度限定保育事業等の卒園児」だった場合は、(2)によってBから引き上げられ 「ランクA」となります。 |
ここで決定されたランクに(3)「調整指数」による点数が加算されます。このランクと調整指数の点数をもとに、入園の選考が行なわれます。
申し込みスケジュール例(2024年4月入園)
4月入園の場合の申請期間は年度によって異なります。必ず最新のスケジュールを確認しましょう。
ここでは、2024年4月入園のスケジュールを参考として紹介します。
【一次申請】 申請期間:2023年10月10日~11月6日 通知:2024年2月上旬まで 【二次申請】 申請期間:2023年1月4日~2月9日 通知:2024年3月10日前後 |
横浜市の場合は10月から1カ月間ほど申請期間が設けられているのが分かります。
また、年度途中の入園申請では、入園希望月の2カ月前から受付が始まり、1カ月前後の申請期間が設けられます。
たとえば、2024年5月の入園を希望している場合は、申請期間は「2024年3月11日~4月10日」となっているようです。
年度途中に申請する場合のランクや調整指数を算出する基準日は利用開始月の前々月の末日です。
横浜市の保活で人気のクラス・地域
2023年度の待機児童・保留児童のデータをもとに、横浜市の保活の傾向を検証しましょう。
申し込みが多い年齢・クラス
2023年度の待機児童10人のうち7人は1歳児クラスへの申し込みでした。
また、申込数で見ても1歳児だけでなく、2歳児クラスへの申し込みがほか年齢層に比べて多くなっています。
横浜市ではこのニーズを踏まえて、既存の保育園などでの1歳児・2歳児枠の受け皿の拡大や、特に希望が多い区などでの新規整備など、入所枠を増やす施策にも積極的に取り組んでいるようです。
出典:データから見る保育所等申請のヒント~横浜市保留児童対策タスクフォース分析結果から~/横浜市
待機児童が多い区
同じ横浜市でも、区によって状況はさまざまなようです。2023年度に公表された保留児童数から、区ごとに保留児童が多いトップ3を調べてみました。
1位 港北区 425人 2位 戸塚区 273人 3位 神奈川区 225人 |
特に保活激戦区としてよく挙がる港北区が、2位の戸塚区からダブルスコアに近い数字となっているのが分かります。
港北区は2022年度との比較でも100人以上保留児童が増えていることから、今後も人気が高いエリアとして注目する必要があるかもしれません。
上記以外にも、青葉区や旭区などファミリー層に人気の地域に保留児童が増えていることが分かります。
出典:令和5年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について/横浜市
横浜市が運営する保活のための保育サービス・事業
iStock.com/maruco
横浜市が待機児童や保留児童の受け皿拡大のために設けている保育施設などを紹介します。
横浜保育室
横浜市が待機児童対策として打ち立てたのが「横浜保育室」です。
これは、市が独自に設けた基準(保育料・保育環境・保育時間など)を満たすことで、市の認定を受けて運営経費の助成を受けることができている認可外保育施設です。
東京都にある「認証保育園」に近いものと考えてよいでしょう。
基本的には認可外のため、申し込みは施設との直接契約で行ないます。保育料は、2歳児以下は58100円を上限に施設が独自に設定しています。
年度限定保育事業
自治体ごとの状況によって導入されている「年度限定保育事業」が、横浜市でも採用されています。
保育園の空きスペースや、高年齢児などのクラスで定員割れや余裕がある施設がある場合に、その空いた保育室などを活用して保留児童となった1・2歳児を最長1年間の期間限定で保育する事業です。
各保育園の空き状況や申し込み方法などについては、実施している施設に確認しましょう。なお2024年度以降の導入は未定のようです。
その他
ほかにも、家庭的保育事業、乳幼児一時預かり事業などさまざまな保育サポート事業が行なわれており、保育の受け皿として制度が充実しています。
また横浜市が運営する、保護者向けの園選びサポートサイト「えんさがしサポート★よこはま保育」が2023年から新たに開設されました。
横浜市の保活は、市役所・区役所から手厚いサポートあり!
市役所だけでなく、より地域に密着した手厚いサポートが充実している神奈川県横浜市。
全国的に見ても特に子育て世帯に人気の街と言えるだけに、これからも保活の状況には注目していきたいですね。
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