少子化に伴い、中央区の認可保育園への申請数はここ数年減少傾向にあります。
待機児童も2022年からゼロとなり、いずれの年齢でも入園しやすい自治体と言えるでしょう。
今後の傾向として注目したいのは、東京五輪2020大会の選手村跡地に建設された晴海地区の大規模住宅が、2024年に入居開始予定となることです。多くのファミリー層の流入が予想されており、同年度には保育園、小・中学校が増設されることも発表されています。
中央区の認可保育園の申請窓口は、築地にある中央区役所の6階にある「福祉保健部保育課」です。
ほかにも、以下の出張所などで受付を行なっています。
・日本橋・月島特別出張所
・中央区保健所
・日本橋・月島保健センター
・区内認可保育所・認定こども園・小規模保育事業所・事業所内保育事業所
中央区では、2023年度の待機児童数は0人でした。これは2022年から2年連続となっています。
この背景には、私立の認可保育園5カ所を新規開設したこと、また入園希望の多い1歳児に対して、新設園の5歳児枠などゆとりがある施設やスペースを活用した「期間限定型保育事業」を実施したことが挙げられるでしょう。
また、認可保育園への申込者総数は1528人で、前年比では203人の減少となりました。これは少子化に伴う全体的な減少に端を発するものと見られます。
しかし区の人口推計では、先述した晴海地区などの再開発に伴って乳幼児人口が今後増加する見込みであるとされています。
そのため、これによる保育園の整備計画も進められています。
入園申請は、中央区役所や対応出張所の窓口、郵送による提出も受け付けています。
ほかにも、マイナポータルを活用した「ぴったりサービス」で認可保育所等利用申込のオンライン申請も可能です。
オンライン申請を利用するにあたっては「転園または月極延長保育のみを希望」「認定こども園(短時間・幼稚園部分)の利用」「区外の園を希望」するといった場合には対象外となりますので注意しましょう。
ここでは、2024年4月入園のスケジュールを参考として紹介します。
一次申請:2023年10月2日~11月30日 二次申請:2024年2月1日~2月14日 |
現時点で内定通知日は未定です。
しかし、前年度(2023年度4月入園)の一次申請の内定通知は、郵送で1月31日に発送されたとの情報があります。今年度の参考にできるかもしれません。
年度途中の入園申請では、入園希望月の2カ月前から受付が始まり、約1カ月前後の申請期間が設けられます。たとえば、2024年5月の入園を希望している場合は、申請期間は「2024年3月11日~4月10日」となっています。
ただしオンライン申請の場合は、各月の締切日の7日前が申請期限となっているようなので注意が必要です。
中央区の入園選考について紹介します。
中央区では、区が定めた利用調整基準に従って保育の必要性を指数化し、選考基準としています。
この基準は「中央区利用調整基準表」として、区が年度ごとに発行している「保育園のごあんない」に掲載されています。
「基準指数表」によってベースとなる指数を算出し、さらに「調整指数表」をもとにした点数の加点・減点を行なうことで、世帯ごとの最終的な指数が決定します。
基準指数の最高点は「20点」で、これに該当するのは以下の項目になります。
・月20日以上・1日8時間以上の就労を常態
・ひとり親家庭
・疾病 (1か月以上の期間で入院中・入院予定)
・心身障害者(身体障害者手帳1~2級・愛の手帳1~3度・精神障害者保健福祉手帳1~3級)
・災害復旧(災害等による家屋の損失、その他災害復旧のため保育に当たれない場合)
この指数が同一指数で選考が重なった場合は、中央区が定める「優先順位」に基づいて選考が行なわれます。
先述の中央区の選考方法では、基本指数と優先順位をもとにどのような選考判断になるのでしょうか。
たとえば、ひとつの園の同年齢のクラスにAさん、Bさん、Cさんの3世帯から申し込みがあり、該当クラスの空き枠が2人分ある場合、入園の選考は以下のようになります。
指数 |
優先順位 |
結果 |
|
Aさん |
40点 |
養育児童2人・区在住期間200日 |
1位で入園内定 |
Bさん |
40点 |
養育児童1人・区在住期間200日 |
2位で入園内定 |
Cさん |
39点 |
単身赴任・養育児童2人・区在住期間400日 |
枠が埋まったため内定保留 |
このように、Cさん家庭は「優先順位」は高いのですが、そもそもの指数がほかの2世帯に比べて足りないため順位が下となります。
中央区では、保育施設ごとの入園最終順位・最低指数が公開されているため、希望の園がある方や、これから園選びをするという方も、入りやすさなどを参考にできるでしょう。
また、この公開資料によれば、2歳児以降の枠に空きがある保育園が多く、年齢が上がればより入園しやすいことも分かります。
出典:令和5年4月(第1回)利用調整結果(最終順位区分表)/中央区
中央区が独自に取り組んでいる、保活のためのさまざまな行政サービスを紹介します。
中央区では2023年からのサービスとして、申請窓口の混雑状況を見ることができる配信サイトを開設しています。
新生児など子どもといっしょに窓口を訪ねる場合など、できるだけ混雑を避けたいと考えている方にはありがたいサービスと言えるでしょう。
分かりやすい動画を見ながら保活について知ることができるよう、オリジナル動画の配信を行なっているのが中央区の特徴です。
区役所のサイトでは「保育園のごあんない説明動画」を見ることができます。
内容は、入園申請全般についてや、育児休業中の申し込み、疾病・障害などのお子さんへの対応、待機している方への対応など、細かい内容についてが説明されています。
ほかにも、中央区の認可保育園・認定こども園の各園の紹介動画を区が製作して配信しています。
出典:区立認可保育所・認定こども園を動画で紹介します/中央区
毎月、区役所以外の出張所や子ども家庭支援センターなどさまざまな場所で、保活に対する出張相談が行なわれています。
相談には保育園長経験者などが対応してくれるため、保活に関するさまざまな疑問や、保育園入園に関して悩んでいることなども相談できるかもしれません。
相談会は各所で月1回のペースで日程が決まっています。事前にスケジュールを確認して参加しましょう。
2022年・2023年に待機児童ゼロを実現した中央区の保活事情について見てきました。
今後は子育て世帯の流入も増えることが予想されているだけに、保活が難しくなることもありえます。行政サービスを活用しながら、慎重に保活を進めましょう。
KIDSNA園ナビは、保護者と園をつなぐ園児募集サービスを提供しております。
近所の保育園を知りたい、たまに見かけるあの園、どんな園なのか気になる!そんなときはKIDSNA園ナビの検索サービスで比較検討してみては?
地域や希望の条件から探せるKIDSNA園ナビ独自のサーチシステムは、ただでさえ大変な妊娠中・子育て中の保活の強い味方です。ぜひご利用ください!