国の児童手当の対象外となる所得層へ独自の手当を給付するなど、子育て支援に力を入れている文京区。23区屈指の教育水準の高さや治安のよさもあり、今後はファミリー世帯の人口増加も高まると言われています。
そんな文京区では、保育園に入れないのでしょうか?2023年最新の状況を見ていきましょう。
文京区は、2023年に認可保育園への応募総数1646人に対して待機児童は0人となり、前年から2人減を果たして、ついに待機児童ゼロを達成しました。
しかし隠れ待機児童の数に目を転じると、2023年は「304人」という数が公表されています。
待機児童とは、認可保育園の入園内定が待機となった児童数から「認可外など認可園以外の保育・託児施設を利用した」人数を抜いた数です。
それに対して隠れ待機児童は内定待機になったすべての人数を数えるため、この差が生じることになります(待機・隠れ待機児童いずれも保護者が育児休暇を延長した場合は人数に数えられません)。
つまり、2023年の文京区では、待機児童ではないとされた304人が「希望した園には入れず、それ以外の保育施設に入所した」ことが分かります。
文京区の保育ニーズは増加傾向にあると見られています。
その根拠として、2023年に国のモデル事業として実施された「こども誰でも通園制度(仮称)」が挙げられそうです。
これまでは保育園に入れないとされていた保護者の就業や介護の状況がない家庭の子も認可保育園に受け入れるという施策ですが、このモデル事業を実施した文京区は、初日だけで100人以上の受け入れ応募が殺到する事態になりました。
このことから、今後文京区で保活に取り組む際には、実際の待機児童の数だけでなく、潜在的に保育を必要としている層にも注目してみる必要があるかもしれません。
文京区の保活を考えるうえで避けて通れないのが「教育重視エリア」です。
「近代教育発祥の地」として学力水準が非常に高いことでも知られる文京区。私立中学校の進学率は23区トップの49.5%、国立を入れると50.5%と高い進学率を誇ります。
もちろん公立教育への意識の高さも圧倒的なのが、文京区の強みです。
区立御三家の1つに数えられる区立第六中学校や、「3S1K(誠之小学校、千駄木小学校、昭和小学校、窪町小学校)」と呼ばれる名門区立小学校が集中しており、これらの学区内への流入は年々過熱しているようです。
なかでも誠之小・第六中の学区である白山・本郷・西片・向丘は教育加熱エリアと言ってもよいでしょう。特に東京大学を擁する本郷周辺は「文教地区」のため、ナイトクラブなどの風営法の適用を受ける業態の出店がないことからも、子育てに最適な街として根強い人気です。
保育園では、日本初となる国立大学が運営する認定こども園「文京区立お茶の水女子大学こども園」の人気が高いようです。
この園は、2022年までは抽選で入園を決定していましたが、2023年から保育所部分に限り、認可保育園と同様の指数による選考方式になりました。
そのため、入園したい世帯は、指数をできるだけ加算する必要があります。
ただ、附属小への内部進学制度はないということも念頭において、保育内容や施設などを重視してほかの園にも目を向けてみる必要があるでしょう。
今の文京区は、新規流入する子育て世帯の人口増加も見込んだうえで、隠れ待機児童数が増えることが考えられます。
隠れ待機児童になることも想定して、認可外保育園にも目を向けておく必要があるでしょう。
文京区内では、茗荷谷駅・大塚近辺などにインターナショナルプリスクールや、モンテッソーリ専門の幼児教室などが充実しています。
一般的な認可外園は大学や医療施設などの企業主導型が多い印象がありますが、あえて認可外で教育の質を重視した保育を目指すという選択肢もあるようです。
文京区の待機児童・隠れ待機児童の現状と、子育て世帯に人気のエリアでの保活について紹介しました。
都心ながら緑も多く暮らしやすいことからも、2023年の人口増加率が東京都で7位となった文京区。それを裏付けるように小石川エリアには大規模マンションやタワーマンションの建設も相次いでいます。街自体の魅力で、今後も保活人口が増えることが予想されます。
認可保育園に入れない場合も、認可外保育園など多くの選択肢があることを忘れずに、悔いのない保活を進めたいですね。
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