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保活の点数とは?計算方法や加点、点数を決める3つの基準について

作成者: 園ナビ|3/7/24 2:59 AM

保活するうえで重要な「点数計算」について、聞いたことはあるけど仕組みが分からないという方もいるのではないでしょうか。認可保育園へ入園する際にはこの点数が選考基準となります。ここでは、点数とは?という基本的な疑問から、点数計算をするための3つの基準、その計算方法について解説します。

保活の点数とは?基本的な考え方

認可保育園に入園するためには、入園希望者が提出した書類をもとに、その園がある自治体の担当部署が入園選考を行ないます。

この選考の際に基準となるのが、世帯ごとに算出される点数です。この数は保活の場では「指数」とも呼ばれ、点数の高い順から希望の保育園への入園が決まります。

点数での選考例

たとえば、架空の保育園「エンナビ保育園」の1歳児クラスに、2人分の受け入れ枠(募集人数)があるとします。

このクラスへの入園を希望している家族が3組おり、それぞれの世帯の指数(点数)は以下の通りです。

Aさんの世帯指数→20点(エンナビ保育園は第3希望)

Bさんの世帯指数→18点(エンナビ保育園は第5希望)

Cさんの世帯指数→17点(エンナビ保育園は第1希望)

上記の配点だった場合は、AさんとBさんは入園内定、Cさんは入園保留になります。

基本的には点数の高い順から入園が決まることが規定事項のため、保育園に対する希望順位は考慮されず、純粋に点数のみで決定します。

この例ではCさんだけがエンナビ保育園を第1希望にしていますが、希望順位は選考結果には影響しないため、選考のうえではCさんが有利とはならないのです。

ただ、Aさん・Bさんのどちらかがさらに上位希望を出していた保育園に内定していればそちらに入園となるため、空いた枠がCさんに回ってくることになります。

点数で判断する「保育の必要性」

指数(点数)で入園が決まる理由は、その子どもと両親だけでなく兄弟姉妹や祖父母までを含めた世帯の状況を精査しながら「保育の必要性」を考慮する必要があるからでしょう。

そのため、世帯や子どもの状況など考慮すべき内容が項目化され、指数表によって点数化されます。

この配点や項目は自治体によって異なりますが、おおむね以下のような内容が、保育の必要性の判断材料となっているようです。

・ひとり親 …………………………… 該当すれば加点

・両親のどちらかが単身赴任 ……… 該当すれば加点

・勤務状況 …………………………… 勤務日数と時間が多いほど高得点

・介護の状況 ………………………… 介護の状況や所用時間によって配点が変動

・祖父母が近居 ……………………… 該当すれば減点

・母親の妊娠 ………………………… 出産期間に該当すれば加点

上記は項目の一部ですが、このように項目が細かく定められ、該当する場合はその項目ごとの配点によって加点・減点が行なわれ、世帯の指数(点数)が決まります。

この指数(点数)を確認するには、「基準指数」「調整指数」と呼ばれる2つの指数表で算出した数の合計が世帯の点数となります。

なおかつ、選考の際に複数世帯が同点の場合には、自治体が独自に定める「優先順位」が新たな選考基準となります。

ここからは、入園選考に必要となる3つの基準について解説します。

保活の点数計算に必要な3つの基準

iStock.com/maroke

保活における「保育の必要性」3つの基準についてそれぞれの内容や特徴を見ていきましょう。

この3つの基準は、どの自治体でも保育園の入園案内や手引きなどに掲載されています。内容や配点は年度によって変更する可能性があるため、必ず最新のもので確認しましょう。

基準指数

世帯の基本的な状況を点数化するのが基準指数です。自治体によっては「基本指数」と表記されている場合もあるようです。

この基準指数では、就労状況(フルタイム勤務か時短勤務か、また就学かなど)や、健康状態(病気や障がいの有無)といった、保護者の基本情報が項目化されています。

たとえば両親がともに「月に20日以上勤務し、日中8時間以上就労」している世帯であれば、これに該当する項目の点数を加算します。

保活している自治体でのこの項目の配点が「10点」だった場合、夫10点・妻10点となるため、世帯指数は「20点」になります。

基準指数はほかに、両親の通学・家族の介護や障がい・母親の妊娠状況などが項目化されており、該当する項目すべての点数を加算(項目によっては減点)し、最終的な世帯指数(点数)が算出されます。

調整指数

上記の基準指数で算出された世帯指数を、さらに家族や経済状況といった幅広い内容の項目によって加点・減点していくのが、この「調整指数」です。

内容や配点は自治体によって大きく異なりますが、おおむね20~30前後の項目があり、以下のような内容があるようです。

【調整指数の項目例】

・生活保護受給世帯(加点)

・希望する保育園に兄弟姉妹が在園中(加点)

・すでに就労中で認可外の保育園やベビーシッター利用などの実績がある(加点)

・同居もしくは近居の祖父母がいる(減点)

・過去に保育料を滞納している(減点)

上記と同様の項目でも、近居する祖父母の年齢や兄弟姉妹の人数などで細かく点数が異なったり、認可外施設の利用に関して細かく条件設定されていたりする自治体があるようです。

以下のように「基準指数」「調整指数」を合計した点数が、その世帯の「世帯指数」です。

世帯合計

(父の基準指数+母の基準指数)+調整指数(加点・減点)=世帯指数    

 

 

この点数をもとに、自治体が入園選考を行ないます。

優先順位

同じ保育園の希望者に同点の指数が生じた場合、選考の基準となるのが「優先順位」です。

この優先順位の内容も、指数表と同様に自治体によってさまざまです。たとえば、優先順位が以下のような自治体があった場合の例を見てみましょう。

第1項目 生活保護世帯

第2項目 市内在住世帯

第3項目 未就学の兄弟姉妹が多い世帯

エンナビ保育園2歳児クラスの残り1人枠の選考で、希望しているDさんとEさんがともに指数(点数)が20点で同点の場合、どちらを入園内定にするかは優先順位をもとに決定します。

まず第1項目から順にあてはめていきます。

 

第1項目

第2項目

第3項目

Dさん

生活保護世帯ではない

市内在住

未就学の兄弟姉妹 1人

Eさん

生活保護世帯ではない

市内在住

未就学の兄弟姉妹 0人

 

 

 

 

この場合、第1・第2優先項目まではどちらも同じ条件だったため、第3優先項目でDさんが優先されることが決まりました。

このように、どちらかが優先されるまで優先順位をあてはめていく選考方法が多いようです。

なお、内定・内定保留いずれの結果が出た場合でも、優先順位が選考基準になったか、誰と対抗してなにが決め手となったかなどの選考内容は原則として明かされません。

保活の点数計算における注意点

iStock.com/maroke

保活における指数(点数)の計算は、基本的に自治体が提出書類をもとに算出します。しかし、保活の際は自分でも指数を計算して、世帯の点数を把握しておきましょう。

自治体が発行している入園案内の冊子には、基準指数表と調整指数表が掲載されていますので参考にできます。

また自治体によっては、過去の入園実績として、入園できた世帯の最低指数(点数)を園ごとにサイトで公開していたり、自治体の担当部署の窓口で質問すると調べてもらえたりすることもあるようです。

やみくもに保活をするのではなく、世帯指数や過去の実績を把握したうえで希望園を選ぶことで、内定する確率がグッと上がるかもしれません。

なお、自治体で計算された最終的な自分の世帯指数は、選考結果が出るまでこちらには知らされないため、自分で計算する指数(点数)は、あくまでシミュレーションです。

実際の状況に応じて正しく計算できても、就労証明書など自治体へ提出する書類に不備がある場合は、実績がないとして加点されないことがあるので注意しましょう。

点数計算について知ることが保活成功への第一歩

保活において大切な指数(点数)について、例をまじえながら見てきました。

点数計算や選考について、また選考内容に関しては自治体によって大きく異なります。できるだけ保活を行なう自治体の保育園入園を担当する部署の窓口などで相談してみるのがよいでしょう。

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