求職中に保活を行なう際、誰もが突き当たる壁が「保活と求職、どちらを先に進めればよいのか?」という問題です。
これに対する完全な正解はないかもしれませんが、より最善のルートを選択することを考えれば「保活が優先」がひとつの答えになるでしょう。
その理由は以下の通りです。
・保育園には認可園・認可外園などの選択肢がある
・子どもの預け入れ先が未定であれば求職活動においてネガティブに働く場合がある
・子どもを安定して預けられることで求職活動がはかどる
保育園には、両親の就労時間などで「保育の必要性」を判断して入園選考が行なわれる認可保育園と、家庭状況に関わらず空きがあれば入園できる認可外保育園があります。
また保護者の予定に合わせて短時間の保育が可能なベビーシッターや一時保育の利用などの選択肢があることがポイントです。
求職中は、人気の認可保育園に入園することは難しいかもしれませんが、ほかの選択肢と組み合わせながら預け入れ先を確保することができるでしょう。
対して、求職先によほど理解がない限り、子どもの預け入れ先が決まっていない状態で採用される可能性は格段に下がると考えられます。
すべての勤務先が育児と仕事の両立に理解があるとは限りませんが、保育園の運営側や自治体の保育課は、働きながらの子育てへの理解や知見はどこよりも豊富なはずです。
保活と求職を進める上でどちらを先に味方につけるべきかを考えるときに、この違いは大きいと言えるかもしれません。
ここからは、求職中の保活を攻略するための3つの手段を見ていきましょう。
求職中の場合は、保護者の就労状況が入園可否に大きくかかわる認可保育園への入園は難しいかもしれません。
しかしそれは、あくまで「応募人数が定員より多い」場合です。
認可保育園への入園は、自治体が家庭状況(就労や通学、介護など)によって世帯ごとの点数をつけて、それをもとに選考を行ないます。
この場合、求職中はほかの理由と比較して点数は低くなりますが、保育園に空きがあり自分より高い点数の応募者がいなければ入園は可能です。
認可保育園は、園児の年齢によって保育士の配置人数が決まっているため、年齢ごとに募集をしています。
そのため、1歳児・2歳児クラスは満員で待機児童が出ている人気園でも、0歳児や3歳児以降であれば定員割れしているパターンは意外と多いようです。
認可保育園の入園選考を管轄している自治体の担当課では、市区町村の公式サイトで保育園の募集状況を公開していますので、定員割れしている・空きがある保育園が見つかれば申し込みしておきましょう。
また、自治体の担当課の窓口で新規開設園の情報を確認してみるのも大事です。
新規開設の園は応募が少ないだけでなく、前年から持ち上がりする園児がいないため受け入れ枠が多い点で狙い目と言えます。
認可保育園の申し込みの場合は、求職中であることを証明するため「求職申立書」などの書類を提出する必要があります。
自治体によって書類の種類や書式はさまざまですので、申請の際には忘れずに確認しましょう。
また、入園後には1~3カ月以内に就労したことを証明する書類を出さないと退園になる可能性があります。この期間も自治体によって異なりますので、事前に確認して計画を立てる必要があります。
認可外保育園は、認可園と違い、空きがあれば入園できることがほとんどです。
求職中は、まず入りやすい認可外保育園を利用して預け入れ先を確保できれば、安心して求職活動に集中できるでしょう。
認可外保育園は、保育時間などの融通がきく場合が多いようです。
求職中は必要に応じて短時間やスポット利用などで契約しておき、就労が決まればその時間に合わせたプランに変更することができます。
入園する際に現在求職中であることを伝えておけば、今後の契約変更についてなどの説明や配慮をしてくれるところがほとんどです。
仕事が決まってから改めて認可保育園への保活を行なうという場合も、就労後に認可外園を利用している実績があれば、自治体によって指数が加算される可能性があります。
認可外だからといって、どこでもすぐに入園できるとは限りません。人気園や激戦区・年齢によっては、認可外園であってもキャンセル待ちになる場合も。
なお、認可外園の中には「入園契約金」など月々の保育料とは別途で発生する料金が設定されている園もあります。
勤務先が決まったらすぐ認可園に転園する計画がある場合は、負担になると感じてしまうこともあるので、園選びは慎重に行ないましょう。
園選びという点では、短期間のつなぎであっても「入園できればどこでもいい」という考え方で保育園を選ぶのは禁物です。認可外園であってもしっかり見学して、信頼できる園を探しましょう。
ベビーシッターや認可園や認可外園を単発契約でスポット利用できる「一時保育」を利用しながら求職を行なう方は多いようです。
求職中の面接や就職訓練などの受講の際に保育園やベビーシッターなどの保育サービスを利用した場合には、「求職活動関係役務利用費」制度を利用することができます。
利用には諸条件がありますが、保育料の80%ほどを助成してくれるので活用しましょう。
求職にあたっては、面接や試験、研修など、子どもを連れていけない場面が多いでしょう。
利用のためには登録の必要もあるため、この時点で一時保育やシッターを利用して親子ともども慣れておくことで、求職後の認可園入園までの間の保育にも対応しやすくなります。
保育園の一時保育は、ほかの園児とは別室で専任の保育士がつく少人数保育が行なわれることが多いため、年齢ごとのクラス分けがないことがほとんどです。
そのため正規入園では激戦となっている年齢であっても、その日の一時保育の受け入れ枠に空きがあれば保育の対象となります。
なお、自治体によりますが、一時保育やベビーシッター利用でも認可園に入園申請する際の指数加算につながる可能性があります。
一時保育は自治体や園により、おおむね1カ月以上前に予約する必要があるようです。
空きがあればそれ以降の予約でも預け入れ可能な場合はありますが、受け入れ枠が少ないため早めの予約が必要なこともあるでしょう。
また、一時保育やベビーシッターは1日単位や時間単位での契約になるので、就労後に認可保育園が決まるまでのつなぎとして毎日利用するのはハードルが高いかもしれません。
実際に、複数園の一時保育や複数シッターをかけもちしながら保育園入園までを乗り切る方もいるようですが、かなり細かいスケジューリングが必要になることが懸念でしょう。
求職中の保活について、まずは預け入れ先を確保してから求職活動を進める場合に考えられる手段について解説しました。
さまざまな保育サービスをうまく活用しながら、求職と保活どちらも成功させましょう。
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