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東京都文京区の保活事情をリサーチ!23年から電子申請もスタート
都心部にもかかわらず緑豊かで繁華街が少ないことから「落ち着いた街」という印象が強い文京区。東京大学をはじめとした教育・研究機関の存在感も手伝って、教育に重点を置いた子育て世帯からの人気が高いようです。今回は、文京区の待機児童の現状や申請方法やスケジュールについて紹介します。あわせて、区による施策や保活サポートについても見ていきましょう。
【文京区の保活】基本情報
文京区での保活を検討している方にとって、大規模マンションの建設などで子育て世帯の人口増加率が高まっていることを考えると、保活のポイントが気になるかもしれません。
文京区の保活について、2023年度の待機児童事情や申請スケジュールを中心に見ていきましょう。
待機児童・保留児童
文京区では、2023年度4月入園の待機児童数が前年の2022年4月から2人減少し、初の0人を達成しました。申込者数は1646人と、前年からは131人減っています。
また、2021・22年度の待機児童はすべて1歳児でしたが、23年度の1歳児クラスは申込者数の減少率が最も高く90人減となっています。これは全国的な少子化・出生率の低下によるものと考えてよいでしょう。
このように、全体的な応募者数の減少とともに待機児童ゼロを実現した文京区ですが、2023年4月の保留児童(入所保留者)は304人となっています。
「保留児童」とは、認可保育園に入園できなかった数から、保護者が育児休暇を延長した数のみを除いた数になります。また、待機児童はその数から「認可以外保育園などの保育施設に入園した」数をさらに除外して算出しています。
そのため、純粋に「保育を必要としているにもかかわらず認可保育園に入園できなかった」子の数を見る場合は、この保留児童数を確認するのが適切かもしれません。
そのほかの基本情報としては、文京区の総人口は2023年11月時点で22万9653人と公表されています。
区の人口推計では、令和20年頃までは人口増加傾向が続くと予想され、令和12年には、約24万から25.5万人ほどに達すると推計されています。
この人口増加の動向も、今後の文京区の保活について見逃せない数字であると言えるでしょう。
出典:文京区都市マスタープラン見直し 検討協議会(第4回)資料/文京区
保育園入園の申し込みスケジュール例(2024年4月入園)
文京区で保活に取り組む際の参考として、2023年の申請スケジュールを見てみましょう。
【一次申請】 申請期間: 2023年11月1日~11月30日 通知日 : 2024年1月31日発送予定 【二次申請】 申請期間: 2023年12月1日~2024年1月31日 通知日 : 2024年2月29日発送予定 |
文京区では1次選考で保留となった場合は、自動的に2次選考にエントリーされるシステムです。
保育園入園の申請窓口
文京区では、2023年9月から待望のオンライン申請がスタートしました。
入園・転園いずれも可能なだけでなく、内定辞退・申し込み取り下げ届け・退所届けなども電子申請で行なうことができます。
スマートフォン・パソコンどちらも対応していますが、転入予定含む区外在住者は利用不可ですので、これから転居するという場合は注意しましょう。
なお、オンライン申請を利用できない場合や、紙での提出を希望する場合は、窓口での直接提出もしくは郵送でも受け付けています。
直接の対応窓口は、文京シビックセンター12階の「文京区幼児保育課窓口」です。郵送では、同施設内の「文京区幼児保育課入園相談係」宛に送ることになります。
いずれの場合も、申請に必要な各種書類は、区のサイトからダウンロード可能です。
【文京区の保活】選考方法
iStock.com/ArtwayPics
文京区の入園選考について紹介します。
文京区では、区が定めた基本指数と調整指数に従って保育の必要性を数値化し、選考基準としています。
この基準は「基本指数表(評価基準表)」として、区が年度ごとに発行している「ぶんきょう保育パンフレット 」に掲載されています。
上記の「基本指数」でベースとなる指数を算出し、その数に「調整指数表(調整基準表)」に従って点数の調整を行なうことで、世帯ごとの点数が決定します。
これをもとに、以下の例を見ていきましょう。
基本指数表(評価基準表)の一例 父親(フルタイム勤務) 月20日以上・日中8時間以上の就労を常態→ 10点 母親(時短勤務) 月20日以上・日中6時間以上8時間未満の就労を常態→ 9点 |
このような場合、基本指数は「19点」となります。
就労状況を証明する書類が不足していたり不備があったりした場合は、その保護者については基本指数が確定できないとして「5点」になってしまうこともありますので、基本指数を裏付ける書類はしっかり揃えましょう。
なお保護者が1人の場合は、基本指数での最高点である10点の加算がつくことになります。
この点数を基準として、「調整指数表(調整基準表)」で指数の加点・減点を調整します。
調整指数表(調整基準表)
基準指数をベースとして、この調整指数で該当する項目の点数を加算していきます。文京区は減点項目がないのが嬉しいところです。
調整指数の最高点は4点、該当項目は以下です。
・住民票及び居住実態のある者(児童及び保護者)。入所希望月の1日までに文京区へ転入する者
・生活保護受給世帯
ちなみに内定保留になり認可外園を利用した場合の加算ポイントは、「月48時間以上、認可外保育施設等(幼稚園含む)に継続して6か月以上預けており、受託証明書の提出がある」に該当するため、1点の加算となります。
また、待機している場合も同様に1点です。ただし入園内定が出たにもかかわらず辞退して待機を選択した場合には、この加算は適用されません。
このようにして算出された指数の順位が高い方から、希望園に空きがあるかどうかを希望順位に沿って確認し、空きの枠に合わせて入園が決定します。
この場合は保育園の希望順位に関わらず、指数の合計の順位が高い順に内定するのが基本の流れです。
【文京区の保活】区のサポート
文京区が独自に取り組んでいる、保活に関連するさまざまな行政サービスを紹介します。
春日臨時保育所(認可園と同様の審査あり)
認可保育園の入所待機児童を解消するための緊急対策として文京区が運営するのが「春日臨時保育所」です。
この施設は認可保育園への入所待機をしている児童の受け皿として、0歳児クラスから5歳児クラスまでを開設し、期間限定の認可外の保育事業として行なわれました。
取り組みは2023年度のみの期間限定でしたが、今後も待機児童が増加することがある場合は、同様の対策が行なわれることが期待できるでしょう。
出典:未就園児の定期的な預かりモデル事業の実施について/文京区
園見学をサポート
文京区の公式サイトでは「おうちでぶんきょう園見学」と題して、区内の認可保育園の保育室や園庭、トイレや給食など、園の雰囲気を紹介する動画が配信されています。
また、同サイト内では「園見学についての案内」として、保活にあたって保育園見学をする際の注意点や予約の進め方、また保育園見学の重要性を伝えるページが用意され、見学のポイントなども紹介されています。
初めての保活でどう始めていいのか戸惑う保護者にとっては、これらのページを見るだけで保活の第一歩を無理なく踏み出すことができそうです。
保育所案内アプリ
文京区の保育園の入所準備をサポートするアプリも開発されています。主に、以下のような機能が利用できるようです。
・保育所マップ
・保育所空き情報
・保育所利用案内
・申込スケジュール
・必要書類の検索
子育てに忙しい保護者の方も、アプリを経由すればスマートフォンでの電子申請がスムーズに行なえそうです。文京区での保活には欠かせないツールと言えるでしょう。
文京区の保活は子育て人口の増加次第で変化あり?
2023年は待機児童ゼロを実現した文京区ですが、都心ながら落ち着いた閑静な住宅街や公園が広がり、子育てに最適な街として子育て世代の人気は今後も衰えることはないでしょう。
さらに文京区ならではの特徴として、私立中学への進学率が23区でトップを誇るなど、文教地区を擁する教育水準の高さに定評があります。
教育意識の高い家庭の流入は今後も増えることが予想され、保活に大きな影響を与える可能性も考えられます。
決して激戦区ではありませんが、希望の保育園に確実に入園するには行政サービスなども活用しながらしっかり備えて確実に取り組むのがよいかもしれませんね。
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