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保活は妊娠中から始める必要あり?生まれ月と入園タイミングが大事
保育園の入園を決めるために取り組む保活。妊娠中からすでに保活を始めているという話を耳にする人もいるでしょう。どうしてそんな状況が起こるのでしょうか。実は保活のスタートタイミングは、出産月、そして何歳で入園するかのふたつで決まるのです。妊娠中の保活が必要なパターンについて、入園までのシミュレーションを見ていきましょう。
妊娠中の保活が必要な人・そうでない人、何が違う?
「いつから保活を始めるか」という問題は、まず入園というゴール地点をいつにするかを明確にすることが大事です。
そのうえで、妊娠中に保活をはじめる必要がある場合を見ていきましょう。
入園申し込みのタイミングを確認
子どもが何歳のときに入園したいのかということは、育休からの復帰タイミングにもかかわってくることなので、まず検討が必要です。
妊娠中での保活が必要となるのは、0歳児クラスへの入園の場合です。4月入園を目指すのであれば、ゴールとなるのは「子どもが生まれた年の次年度の4月」。早生まれであれば「生まれた直後の4月」です。
そして、ゴールへたどり着くためにこなすべき通過ポイントが「入園申し込み(申請)」です。
4月入園の場合は、入園前年(子どもが生まれた年度)の10月~12月に設けられる申請期間中に書類を提出して申し込みを行なう必要があります。
申請日程・期間はおおむね20日から1カ月前後で設定されることが多いようです。
具体的なスケジュールは自治体によって異なります。必ず希望する園がある自治体から発行されている入園案内や市区町村のサイトで確認しましょう。
以下は、0歳児クラスに4月入園を希望する場合のスケジュール例です。
出産時期ごとのスケジュール ・4月~8月出産 出産以降に情報収集から保活スタート ・9月出産 出産前に情報収集や見学したい園のピックアップを終わらせておく ・10月~12月出産 出産前に情報収集・園見学・希望園の選定を終わらせ、出産前後に申し込む ・1月~2月出産 2月4日までの生まれは4月入園が可能。出産前に申し込みまで済ませておく ・2月4日~3月出産 0歳児クラスは年度途中入園を検討。もしくは1歳児クラスに向け保活スタート |
スケジュール例の太字の月に出産予定で、なおかつ0歳児クラスの4月入園を希望している場合は、妊娠中の保活が必要になってくるはずです。
注意したいのは、早生まれでも2月4日以降に出産した場合の入園時期です。
労働基準法にもとづき、0歳児は「生後57日」からの保育が基本とされています。
そのため2月4日以降に生まれた早生まれの子に関しては、5月以降の中途入園か、さらに1年待って1歳児クラスへの入園を前提に考えるほうがよいでしょう。
なお、私立園や小規模保育事業など園によっては生後57日より前からの保育を受け入れている場合もありますので、早いタイミングで入園したい場合は、受け入れ可能な園に申し込む必要があります。
次からは、東京都世田谷区と神奈川県横浜市在住の世帯で、母親が妊娠中に保活を進めるパターンの例を見ていきましょう。
【妊娠中の保活シミュレーション】世田谷区在住・9月出産のAさん
世田谷区に住むAさんは共働き夫婦の2人暮らし。9月上旬に第一子を出産予定です。
2024年4月入園のスケジュールをもとに、Aさんの保活の流れを見てみましょう。
【2023年】 6月 安定期に入り、体調が落ち着いてきたタイミングで保活を意識しはじめました。 KIDSNA園ナビなどの保活情報サイトを見たり、勤務先の先輩ママパパから体験談を聞いたりして参考にします。駅からの帰り道にある保育園も気になってきました。 7月 区のサイトで認可保育園や認定こども園のリストをブックマーク。 夫婦で相談しながら、通園圏内にある園のなかで興味がある園が絞れてきました。 0歳児クラス4月入園を目指す意思をかためて、勤務先の総務に就労証明書などの書類発行の手配をします。仕事の引き継ぎをすませ、月末から産休に入ることに。 8月 検診や出産準備の合間に表計算ソフトで希望園のリストを作成。世田谷区は第1希望から第10希望まで記入できるので、できるだけ多くリストアップしました。 リストの中から、特に気になる園を5園選んで保育園見学・説明会の予約を申し込みます。 夫も有休を使って、同行したり互いに手分けしたりしながら園見学に参加しました。 9月 予定日より数日早い9月2日に出産。 出生届を提出するついでに、区役所で「保育のごあんない」の冊子をもらってきました。提出期限と必要書類を確認しながら、世帯指数を計算して準備します。 冊子を見ていたら、自宅から近い最寄りの総合支所で、区の「保育入園説明会」があることを知り参加。4月入園の意思を改めてかため、入園希望で記入する園も定まってきました。 10月 申請書をオンラインで提出。 会社からは事前に必要書類をデータで送付してもらっていたため、書類の提出もスマホから手軽に行なえました。 【2024年】 1月 1月25日に内定通知が郵便で届きました。 第2希望の園に内定し、2月に入ってから勤務先にも4月からの復職をメールで連絡しました。 |
【妊娠中の保活シミュレーション】横浜市在住・1月出産予定のBさん
横浜市で暮らすBさん夫婦は市内で勤務中の妻、自営業の夫と、近所の認可保育園に通っている4歳の長男の3人暮らしです。1月に2人目の出産を予定しています。
2024年4月入園のスケジュールをもとに、Bさんの保活の流れを見てみましょう。
【2023年】 9月 長男が通っている保育園に次の子も入園させたいBさん夫婦。妻はママ友から1歳クラスは激戦になると聞き、0歳クラスに入りたい!と考えます。 送迎の時に先生に来年度の0歳児枠がどれくらいかリサーチしますが、人員配置の問題で少し減ってしまうかも…と聞いて不安に。 しかも、1月後半に出産予定なので生まれる前に入園申請する必要があることに気づきます。 10月 入園案内が発行されたので近所の区役所へもらいに行き、区の「保育コンシェルジュ」に2人目入園についてと出産前の申請について相談しました。親身に教えてもらえて励みに。 11月 書類をそろえて夫が区役所に入園申請を提出しにいきました。子どもが生まれる前なので名前の欄は空欄で出しました。妻は年末から産休を取得します。 【2024年】 1月 1月25日に出産。4月の0歳児クラス入園に間に合います。 第2子の出生届を出し、区役所こども家庭支援課に「出生後届出書」を提出しました。 横浜市で出産前の入園申請を行なった場合は、出産後にこの書類を改めて提出しないと選考の対象にならないので注意が必要です! 2月 2月5日に内定保留通知が届きました。がっかりするBさんでしたが、園長先生から「0歳クラスは入園辞退が出ることもあるから2次選考を待ってみては」とアドバイスが。 3月 3月10日に市役所から電話があり、二次選考で希望の保育園に内定したとのこと。 長男と同じ園に通えることが決まり、ほっと胸をなでおろすBさん夫婦でした。 |
妊娠中の保活で気をつけたいこと
iStock.com/takasuu
妊娠中に保活を行なう必要がある場合は、仕事や体調、スケジュール管理など大変な面も多々あるでしょう。なかでも特に気をつけたいポイントを見ていきましょう。
入園申請する前に申し込み期間を要確認
自治体によって、申請期間が1カ月以上取られているところから20日前後くらいまでさまざまです。
先述のように、9月~12月に出産予定の場合は、時期によって申請が出産前か後になるかが変わってきます。
予定日と申請締切日が近い場合は、出産予定日が前後にずれることや、出産後の体調などもあらかじめ考慮しながら準備しておきましょう。
出産する本人だけでなくパートナーもスケジュールをしっかり把握する必要があるでしょう。
生まれる前に申請する場合の対応
どの自治体でも、生まれてからの申し込みを原則としています。
そのため、出生前に申請する場合は「仮申し込み」とするなど、自治体によって準備する書類や形式が変わることや、出生後にあらためて書類提出などが必要になる場合もあります。
入園案内をチェックし、分からないことがあれば役所の窓口や電話などで相談してみましょう。
体調や仕事との兼ね合いが大事
妊娠中は妊婦さんの体調が不安定であることから、園見学などであちこち出かけるのが難しい場合があるでしょう。また産休に入る前は仕事の引き継ぎもあり、平日の見学や説明会に参加しにくいことなども想定できます。
必ず、夫婦・家族で協力し合って保活を進めましょう。
2月以降に生まれる予定であれば、5月以降の途中入園も視野に入れる必要があります。入園のしやすさを考慮し、認可園だけでなく認可外の保育園も探しておくのがよいかもしれません。
妊娠中の保活はタイミングと体調に気をつけて取り組もう
妊娠中はなにかとタスクが多いもの。体調が不安定なことも重なって、保活に取り組むのは大変な局面もあるかもしれません。
オンライン申請や保活情報サイトをうまく活用しながら、無理のないように保活を進めましょう。
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